オカマの大蛇丸が動いているし謎の丸メガネのアイウェアセンスも危険なものだから、何が起こっても対処できるように俺は鈍った身体を元に戻そうと必死に修行を積んだ。ガイと一緒にじゃんけんをして動体視力を鍛えたし、暗部の後輩と一緒に耐久カラオケ大会を開いて喉も鍛えた。更に俺はオナ禁マラソンで精神力も鍛えているので完璧だろうと思う。
それに里は警備が強化されているし、木ノ葉の忍のみならず一般人も含めて尻方面警報が発令されたから、これでオカマの大蛇丸もそうそう簡単に他人のズボンとパンツを脱がせて変態的行為には及べないはずだ。だが奴は変則的性嗜好の持ち主だから油断はできない。
そんな感じで里は非常時だったけど、俺は大層充実した毎日を送っていた。何しろ毎日修行に明け暮れてヘトヘトになっても……。
「お疲れ様です、カカシ先生」
「ん。イルカせんせもお疲れ様」
差し出された手を握りしめ、俺とイルカ先生はいつもの店に向かう。いつもの居酒屋に行って、いつもの個室でビールやら焼き鳥やらご飯を食べて、いつものように手を繋いで帰る。イルカ先生の家へ帰る。
そう、俺はあの日からイルカ先生の家に居着いているのだ。えらいぞ俺! さすが写輪眼のカカシ! ビンゴブックは伊達じゃないよ!
もうパジャマや歯ブラシだけじゃなく、忍具や巻物まで持ち込んでいる。ウッキーくんは当然のこと、湯呑や洗顔セット、お肌スベスベきゅうりパックや日焼け止め、四代目の「おもひでの火の国温泉」のレコードまで持ち込み済み。イルカ先生も俺と一緒にいると楽しいみたいで、俺が荷物を取りに自宅へ戻る時なんか「え? 今日は来ないんですか?」って寂しそうに訊いてくるくらいよ。行きますとも行きますとも三秒で戻りますとも!って答えて安心させたけどね。
そんな俺達の共同生活は上手く行きすぎて毎日がハッピー。幸せの青い鳥が常に三十羽くらい俺の頭上を旋回してるんじゃないの?って感じ。って言うかイルカ先生のアパートは幸せの青い鳥の巣営地になってる勢い。そしてそんなパラダイスで、俺とイルカ先生は暮らしているのでございます。
そう、毎日一緒に起きて一緒に朝ごはんを食べ、一緒に家を出て一緒に夕飯を食べ一緒に帰ってくる。二人でごろごろして二人でテレビを見て、二人で屁をコイて二人で同じベッドで眠る。それどころか眠ったイルカ先生を触り放題、ナデナデしたりツンツンし放題。更には寝る前に疲れた心と身体をイルカ先生にほぐしてもらって、俺もイルカ先生の身体をマッサージするのが日課になりつつあるのです。あるのです。あるのですっ!
最近では二人で手を繋いで歩いていても、くノ一や他の忍にドン引きした顔をされることもなくなったし、そろそろ俺とイルカ先生のかったい絆は木ノ葉の新たな伝説になるだろうと囁かれている始末なのよね。ま、俺が上忍仲間に囁きまくってるわけですけど。
とにかくこんなに大好きなイルカ先生と一緒に暮らしていて毎日が充実しないはずがない。毎朝目覚める度にイルカ先生がそこにいて、ぷすー、ぷすーと無防備に俺に寝顔を晒しているのよ。もうそこから俺の一日のやる気が俄然高まるってもんじゃないの。
ただ毎朝痛いくらいに勃起しているチンコが収まらなくて大変なんだけどね。ほら、オナ禁マラソンしてるから、もう破裂しそうなの。この頃イルカ先生をマッサージしてる時も勃起するしさ。ずっと出してないから、俺のチンコはもう見境なくなってるんだよ。人肌に触れただけでフル勃起とか、困ったもんだね。イルカ先生にもっと触りたいとか、困ったもんだね。俺、イルカ先生のこと好きすぎなんだよねきっと。
「あ、ちんちんおっきしてきた」
イルカ先生の腰に跨って背中を揉んでいると、今日もまた勃起した。肉体の極一部だけがフンガーッ!ってなってるのを知らせるために、俺は身体を倒してイルカ先生に覆いかぶさる。
スキンシップって楽しいよね!
「カカシ先生、根性ないですねー」
「イルカ先生はまだ平気?」
「俺はまだいけます」
キリっとした顔をしてイルカ先生が言う。格好ウィイイ。イルカせんせ、凄く男前。
「俺はもうそろそろ夢精しそうです。そろそろ息継ぎしたいです。一回だけ。ねぇ一回だけ」
「だーめ」
「お願いお願いイルカせんせ、おねがーーい」
「だーめ」
可愛くお願いしたのにクスクスと余裕で笑うイルカ先生が憎らしくって、俺は自分のチンコをイルカ先生に押しつけながら手を前に回してイルカ先生のチンコを握った。
「ぎゃー!」
「イルカ先生も溜まってるくせに! 毎朝ガチガチに朝勃ちしてるくせに!」
「当たり前でしょう! オナ禁してるんだから!」
暴れるイルカ先生を抑え込んでチンコを揉みまくってると、イルカ先生のモノも俺の手の中ですぐに硬くなった。朝勃ちしてるの何度も見てるし風呂上りに真っ裸でウロウロする人だから、俺はイルカ先生のチンコを知ってる。よく知ってる。でも触るのは初めてだった。
やけに興奮して俺のモノが更に大きくなる。何だか頭がぼーっとしてきた。
無意識に腰が動き、暴れ続けるイルカ先生を拘束してその尻の間にチンコを擦りつけながら、俺は頭をぼーっとさせたままその魅力的なうなじに舌を這わせた。
「ちょ、ちょっと」
上擦ったのイルカ先生の声が腰にクる。なんでだろう。よく分からない。多分オナ禁してたからだと思うけど。
「カカシ先生!」
「しよーよ」
しようよ。しようよイルカ先生。俺としようよ。何をかは、よく分かんないけど。
「ねぇ、しよーよ」
「分かりましたから。ちょ、分かりましたから!」
暴れ続けるイルカ先生を抑え込んでいると、もう盛りまくった十代のガキみたいに息が荒くなった。チンコは爆発寸前で、このままイルカ先生の尻の間で擦り続けてイきたくて仕方なくて、それに猫の交尾みたいにイルカ先生のうなじに噛みつきたくもなって、頭がおかしくなりそうだった。
溜め過ぎてたんだ俺。だからもう何が何だかよく分からないんだ。暴れるイルカ先生を拘束してるだけでこんなに興奮するなんて絶対変だ。
どうしよう。手の力を抜くことができない。イルカ先生を離すことができない。
「いい加減にしなさい!」
一瞬の隙をつき、イルカ先生のエルボーが俺の顔面にクリティカルヒットした。ぐあ!っと叫んで、拘束が解ける。
「カカシ先生の根性がないことは、よっく分かりました。なんですかこの程度のオナ禁でそこまで盛って。チンコを擦りつけないの!」
「はい……」
少しだけ冷静になった俺は、漸くイルカ先生の身体の上からどいて畳の上でちんまりと正座をした。怒ってるかな? イルカ先生怒ってるかな? 怒ってたらどうしよう。俺、イルカ先生に嫌われたらもう生きていけない。
「抜くならとっとと抜きましょう。俺も勃ったし、こうなったからにはご一緒させていただきます。はい、パンツ抜いで。オカズは何にします?」
俺をあやすみたいに、ポンポンと頭を叩いてイルカ先生はそう言う。良かった怒ってない。それに一緒にオナニーできる!
イルカせんせと一緒にオナニー!! きゃーーっ!!
「何でも良いです!」
俺は意気込んでパジャマとパンツを抜いだ。物凄い早さだった。パンツ脱ぎ選手権があったら絶対上位3位に食い込める。これぞ上忍。上忍の真髄。
フル勃起したチンコを丸出しにしてティシュを用意してハァハァしながら待っていると、イルカ先生はベッドの下からごそごそと収納ボックスを引っ張りだした。ベッドの下、つまり今日はエロ漫画の日だと言うことだ。イルカ先生はオカズの中でも特にエロ漫画に強くて、そのジャンルの引き出しの多さとクオリティの高さには恐らく全世界の男性諸君が感嘆するだろう。そのくらいのレベル。
カチリと音を立ててエロ漫画専用収納ボックスの蓋を開け、イルカ先生はキリっとした顔をして顎に手をやりつつ美しく並べられたそれらを鋭い目付きで吟味していく。それはまさに職人の顔だった。その日の温度や湿度、体調やチンコの勃ち具合、はたまたキンタマの御機嫌をも読み取りオカズを吟味する、ジ・オナニー職人。略してジ・O。貴方は木星帰りのニュータイプなのね。
どんなお宝が飛び出してくるのやらとハラハラドキドキハァハァしながら待っていると、イルカ先生はふと目を細め、カっと目に力を入れると一冊のエロ漫画を抜き取った。なんという早業。流石ジ・O。
「ロリ顔巨乳、ツインテール」
物事の真理が詰まったようなその声に、俺は全身が痺れた。間違いない。間違いなく今日はロリ顔巨乳、ツインテールの日! 今日のオナニーは一億年と二千年前からそれで抜くことを定められていたに違いない!
「イルカせんせいっ」
俺は感動のあまりイルカ先生に抱きつこうとしたけど、イルカ先生はすっと立ち上がって俺の抱擁を回避し、パジャマとパンツを一気に脱ぎ去った。ひとつひとつがキマってる。凄くカッコイイ! 俺、憧れちゃうんだから!
「俺は今日、これでぬっきんきんします。カカシ先生はどうなされますか?」
「お、俺もそれ! イルカせんせと一緒のでぬっきんきんします!」
俺のチンコはもう暴発寸前で、シコってもないのに我慢汁がだらだらと零れていた。我慢汁なのに我慢してないとはこれ如何に。否、しかしこれは仕方あるまいに。なにせ俺はオナ禁マラソンをしていたし、目の前にはロリ顔巨乳ツインテールがあるし、それに今日はイルカ先生とオナニー大会だ。暗部時代にオナニー大会は散々やったけど、それは誰が一番早く出せるかとか、誰が一番回数をこなせるかとか、誰が最も変態的オナニーをできるかとか、そんなことを競い合うよくある戦場のヒトコマに過ぎなかった。だが今日はそんなものとは全然違う。だってイルカ先生とするだもん! すっごく興奮するのは当たり前だよね!
イルカ先生のチンコも俺が弄ったせいで凛々しく勃ち上がっていて、それは見事な勃起率だった。黒く豊かな陰毛と俺より色が濃くて俺よりア・リトル大きさ的に可愛らしいチンコは、確固たる信念と上級オナニストの誇りに満ち溢れていたし、更には「これからシコってるぜ!」というやる気みたいなものを感じさせ、ほとんど感動的と言っても過言ではないものだった。
イルカ先生大好き。全部大好き。早くイルカ先生と一緒に淫行に耽りたいですはぁはぁ。